過食・嘔吐がある

食事を摂らなくなって痩せてしまうのもとても心配なことですが,逆にたくさん食べて吐いてしまう状態に陥ってしまうこともあります。

 

神経性無食欲症のむちゃ食い/排出型とか神経性過食症などと呼ばれる状態です。

どちらも大量に食べて,その後自分で嘔吐したり下剤を通常より多量に頻繁に使ったりして,食べたものを体外へ出してしまいます。その結果,低体重や無月経をきたすのが前者です。

 

はじめは神経性無食欲症だったこどもさんが,過食嘔吐へ移行することも少なくありません。

 

食べないよりは食べる方が安心,と話されるお母さんお父さんもいらっしゃいますが(そのお気持ちもよくわかります!),じつは過食嘔吐をするほうが身体への負担が大きく,より苦しい状態と言えるかも知れません。

 

たとえば,嘔吐を繰り返すことにより食道が損傷したり,唾液腺が腫れたり,胃液で歯が溶けたり,電解質バランスが崩れて不整脈が起こりやすくなったり…。

 

そして,食べない自分・痩せている自分という「仮の安定」を保てていたときと比べて,過食してしまった,さらに嘔吐してしまったことへの罪悪感がこどもさんを襲います。

 

つまり,心身ともにお子さんをつらい状態に陥れる病気なのです。

 

もちろん過食も嘔吐もこどもさん本人が進んで行っていることではないので,過食や嘔吐といった行為を責めるだけでは何の意味もありません。

 

過食や嘔吐など食行動にまつわる症状は病気がもたらしたもので,病気によってお子さん本人も苦しめられている。だから力を合わせてその状態から抜け出していこう…そんな声をご家族から掛けていただけたら嬉しいなぁ! と思います。

 

 

対応・治療法

 

さまざまな合併症からやはり命の危険が大きいので,適切な治療を行う必要性があります。

 

神経性無食欲症(制限型)と比較すると,過食や嘔吐をしてしまっていることに自分自身で違和感や危機感を感じやすいことから,精神科などの外来治療にはわりと自分から進んで医療につながりやすい状態と言えるかも知れません。

 

ただ,一度身についてしまった食行動のパターンから自力で抜け出すのはとても大変なこと。環境を整えたり,規則正しい食生活のリズムを取り戻したりするた めに一時的に入院を利用することが役に立つこともあります。ただし,こどもさん本人の「過食嘔吐をやめたい」という強い動機づけが必要です。

 

お子さんは,過食嘔吐をして,自己嫌悪に陥って,余計に過食嘔吐しやすい心理状態になる(自分を大切に思えない,自暴自棄になる…)という悪循環にはまっ てしまっていることが多いので,食生活のパターンの改善を目指すことと並行して,自分を好きになったり自分のできていることを確認したりといった自己評価 の回復も大きな目標のひとつとなるように思います。そのために周りからのあたたかい目がとても役立つことも少なくありません。

 

とはいえ,そばで見守るご家族の負担がとても大きいのもまた事実です。

おこさんご本人とどのように関わればよいかに迷われたら,まずはご家族だけが相談や診療につながるのもやはりとても効果的だと思います。

 

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コメント: 7
  • #1

    uho (月曜日, 02 5月 2011 20:56)

    やっていました・・・
    …で、この記事にひっかかってしまいました

    今思い出しても 苦しかった
    食べずにはおられない むさぼりたくなる衝動
    食べたことへの後悔 吐かないと身になる恐怖
    吐いた後の すっきり 安心 リセット感
    私の前から 食べ物を 消して欲しかった
    好きだからと 用意されている 大好きなお菓子
    母の心遣いだとわかっていても
    それが 非常に 迷惑だった

    一回も責められなかったことが
    抜け出せた要因だったと思う
    自分で止めることを決断できるまで
    徹底的に見守ってくれたことに
    今は感謝している
    一言でも止めろと言われたら
    きっと壊れていただろう
    はち切れる寸前の風船みたいな私だったから

    私は自分で何でもやりたがる子だったから
    自分で決めることが よかった

    わが子を見ていると
    全部自分で決めたい子と
    全部助けてもらいたい子と
    必要なところだけの子がいる

    さあ この子だったなら・・・

    私は 黙ってみていることはできない
    親子で自滅しようとも ずっと 非難し続けるだろう
    そんな危機感を自分自身に感じる


    私って弱い・・・
    広く 温かく のんびり 大丈夫 でいきたい!

  • #2

    child-mental-health (金曜日, 06 5月 2011 00:14)

    > uhoさん
    コメントありがとうございます。
    過食嘔吐のご経験がおありなんですね。本当に大変だったことと思います。
    吐いたらすっきりする,という「リセット感」のことを話してくれる患者さんには本当にたくさんお会いしています。「リセットが掛かるんだけど,またやっちゃったって思う…」と罪悪感とセットで感じるのがまたつらいですよね。
    拒食にせよ過食にせよ,その症状を続けるには実はとてもエネルギーがいるし,それだけ本来のエネルギーレベルが高いひとたちが多いので,適切な方向にエネルギーを使えるようになると上手に症状から抜け出せたりするのかな…と思いながらいつも見守らせていただいています。
    今はお子さんのことでご心配がおありなんでしょうか。
    またいつでも遊びにいらしてくださいね!

  • #3

    hina (火曜日, 24 1月 2012 22:05)

    今、過食してる自分が許せない。
     そういいつつ過食してそして吐いて。
    吐いたものを見てまた許せなくて。
    けど、全て吐いた瞬間は気持ちがよくて。
    食べてるところを見られてると申し訳なくて。
     自分の意思が弱いせいでママがうつになって。
    全てお前のせいだって言われても泣きながら食べ続けてて。
    胃が拡張しすぎて衝動が頻繁におこりやすくなって。
    もうママは怒ることしかしてくれなくなった。
    そしてまたこうやって悪循環が起こる・・・・。

  • #4

    child-mental-health (木曜日, 26 1月 2012 00:35)

    hinaさん,コメントありがとうございます。

    過食も嘔吐も本当はしたくないと思っているのに病気によってさせられていて,それなのに自分が罪悪感を感じてしまう…というとても苦しい状態ですよね。そしてご家族からも,どうして過食嘔吐が辞められないのかと責められてしまって余計にしんどくなってしまいがちです。

    過食症は,自分ひとりのがんばりで抜け出せるようなヤワな敵ではありませんし,症状が続くことでご自身の心身がどんどん傷められてしまいます。

    hinaさんも言ってらっしゃる「悪循環」から早く抜け出すためにも,きちんと専門家の治療を受けるのがおすすめですが,今継続して受診できている精神科や心療内科はありますか?

    ご家族の協力がとても大きな助けになることがありますので,ぜひおうちの方にも一緒に病院へ行っていただけるといいなぁ…と思います。

    もしも今,ご家族同伴での受診や相談ができていない状態でしたら,どうかご検討ください。

    少しでも早く今の苦しさから抜け出せたらいいですね。
    また様子を教えていただけたら嬉しいです。

  • #5

    なつこ (月曜日, 14 10月 2013 17:40)

    体重が1年前に比べると9キロぐらい減りました。
    今、BMIは14.5です。

    クラブを止めてからカロリーのことばかり
    考えてしまい、週末は何時間もランニングをしてます

    肌荒れや抜け毛、無月経などの症状がでていて、
    特に抜け毛がひどいんです。
    ここ何ヵ月かで凄く薄くなりました…。
    女子学生としては耐えられません。

    親や友達にも心配されて、
    「治すには食べないとダメだ」
    と思ってはいますが、食べるのがとても怖いです。
    食べても、そのカロリー以上に運動しないと、
    気がすままなくなってしまっています。

    しかし、最近、過食もしてしまうんです。
    いくら食べてもお腹がすいて
    菓子パンやチョコを食べまくり、
    最後には、ほとんど吐き出してしまいました。

    なんか、自分って大変なことになっているんじゃないかと、とても不安になりました。

    どうしたら、過食を止められるのか分かりません。
    そして、それ以上に太りたくありません。
    健康な人になりたいんです…。

  • #6

    child-mental-health (火曜日, 15 10月 2013 01:06)

    > なつこさん
    コメントありがとうございます。
    部活を辞めて1年ほどということは,高校1年生ですか? それとも高校は卒業されたのでしょうか…?

    ご自分でBMIも計算していらっしゃいますが,今のなつこさんは標準体重の-34%の痩せ。かなり体重減少が進行してしまっている状態です。
    そして,記事にも書きましたが過食や嘔吐があると本当に命が危なくなるような合併症が起こるリスクがぐんと高くなります。

    なつこさんをむやみに脅かそうというつもりはないのですが,コメントを読ませていただいた私も「大変なことになっている」と感じます。

    自分の努力だけでここから抜け出すのは本当に困難です。摂食障害についてきちんと診療をしてくださる地元の精神科医の先生を見つけて,ご家族にも協力していただきながら,しっかり治療を開始されることを強くお薦めしたいです。

    摂食障害は不思議な病気で,ご本人のことを本気で心配している人たちのことがみんな「敵=自分を太らせようとする人」に見えてしまいます。

    でも,「健康な人」になるためには今の体重のまま居続けることは残念ながら不可能です。治療は体重増加を目標にしますが,なつこさんを太らせようということではなく,せめて標準体重の-20%くらいには近づいてほしい(そのくらいの体重で数ヶ月経過すると,自然に生理が戻ることが多いです)というイメージでしょうか。

    …と言われても,なつこさんには「それは『太れ』といわれているのと同じこと」と感じられるかもしれませんね。

    お住まいの地域の精神保健福祉センターに連絡すれば,摂食障害に詳しい診療機関に関する情報がきっと得られると思います。ぜひご自身の身体と心の安全を守るために,まずは情報収集を始めてみてください。

    一日も早く「健康な人」に近づくための一歩を踏み出されますように…!

    また何かありましたらこちらのコメント欄でお知らせくださいね。

  • #7

    なつこ (月曜日, 21 10月 2013 00:45)

    返信ありがとうございました。
    話を聞いていただけて、少しほっとしました。
    人に話すのって大事ですね。

    なので、また書いちゃいます<(_ _*)>

    最近、会う人会う人みんなに痩せた、というか、やつれたと言われます。
    頬がこけたそうです。
    そんなのって全然キレイじゃないですか!

    確かにまた体重が減りました。
    椅子に座るとお尻の骨があたってとても痛いです。
    運動しているんで、筋肉はついていて、体つきが全体的にごつごつで男子みたいでとても嫌になります。

    過食嘔吐が治りません。
    自分でも本当にどうしたらいいのか分からなくなってきました。過食しそうになったとき、我慢しようとしましたが、我慢している間は食べ物のことしか考えられなくて、勉強もなにも手につきません。
    そして結局、夜中まで過食をしてしまいます。

    この前は食パン4枚と板チョコ、カップ麺2つ、菓子パン2つ、チョコパイ3つ、ソーセージ4本、バナナを一晩で食べてしまいました。

    異常です。
    自分でも分かってます。

    でも止められる気がしません。
    家族には過食のことは話してないです。
    話す勇気がありません。

    とりあえず試験が近いんで、夜中まで過食するのを治せるようにしたいと思います。