お薬を飲ませたほうがいいのでしょうか…?

これは,受診していただいた後でお聞きすることの多いご質問です。

お母さんお父さんからこう聞いてくださる場合,大きく2つのパターンに分かれます。

 

ひとつは,お子さんの症状に親御さんがとても困っておられて,「病院の薬を飲めばおさまるんじゃないだろうか?」というもの。

 

もうひとつは,親御さんが精神科の薬(心に効く薬,脳に効く薬…)をお子さんに飲ませることに抵抗を感じておられて,「できれば薬は飲ませたくない」と考えていらっしゃる場合。

 

どちらも,精神科の薬がちょっと謎めいていて馴染みがないために出てくる質問なのだろうと思います。

 

結論から言えば,どのお薬にもいくらかの効果がそれぞれあり,いくらかの副作用があります。何にでも効くわけでもないし,飲むことが必ずしも悪い結果をもたらすわけでもありません。…それは精神科の薬(心に効く薬,脳に効く薬…)に限らず,どんなお薬でもそうなのですが。

 

精神科でよく使われるお薬は,主に

  • 気分の落ち込みをやわらげる薬
  • 気分などの波の振れ幅を小さくする薬
  • 神経の高ぶり・興奮や陽性症状を抑える薬
  • 不安を落ち着かせる薬
  • 眠りを助ける薬

があります。

 

逆をいえば,これらの症状以外への効果はあまり期待できないということです。

 

たとえば,不登校やリストカットなどお子さんによくみられる特定の症状を治してくれるようなお薬はないわけです(抑うつ症状によってこれらの状態が起こっているときには少し効き目があるかも知れません)。

 

そして,お薬には必ずといっていいほど,望んでいない効果(副作用)がみられます。

精神科で使われるお薬だけが副作用があるわけでもないし,精神科のお薬の副作用が特別恐ろしいわけでもありません。

 

お薬への不安や疑問はきちんと主治医の先生に尋ねて解消することが何より大切だと私は思います。

 

お薬を安心して正しく使ってしっかり役立てていただきたいし,不要なお薬をわざわざたくさん飲むなんてことはしていただきたいない…そんなふうに考えています。

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コメント: 2
  • #1

    荒井 吉則 (金曜日, 02 9月 2011 08:35)

    子供に向精神薬を使用するべきではない。副作用についての記述が不十分だ。向精神薬による精神障害、イライラ、怒り、攻撃性、自殺衝動、殺人衝動なども記述するべきだ。

  • #2

    child-mental-health (金曜日, 02 9月 2011 16:50)

    荒井さま,ご意見ありがとうございます。

    こどもへの向精神薬投与については,正直なところ私自身それほど積極的なほうではありません。

    ただ,お子さんの状態・症状やその子の置かれている状況によっては,年齢や体格に応じてある程度の薬物療法を行ったほうがお子さんの過ごしやすさや発達にプラスの効果があるだろうと判断されるときには,個々のケースに対して十分ご説明した上で,副作用に注意しながら必要最低限の範囲で処方しています。

    お薬さえあればそれでよい,とも,お薬はすべて常に悪である,とも私は考えていません。

    それぞれのお子さんが主治医に状態を判断していただいて投薬を勧められたときに「お薬飲んだほうがいいのかな?」と迷われたときにこちらのページを読んで参考にしていただければいいなという思いで書いた記事です。

    本当にお薬の服用を必要としているお子さんやご家族の不安を徒に煽るのは私の本意ではありません。「『こころの小枝』のご利用にあたって」(http://bit.ly/f8T4MH)にも書きましたが,当サイト管理人である私が当サイトの目的に相応しくないと判断したコメントは削除させていただく場合もございますので,ご承知おきいただければ幸いです。