自立していく脳

ここしばらく,学会参加記みたいな記事ばかりで申し訳ないのですが…やっぱり新しくて面白いトピックに次々出会えるのはとても嬉しかったりします。

臨床,というか診察室でこどもさんや親御さんに会うのが大好きな私ですが,こころや脳のはたらきを科学的にとらえていくという研究的なことにもじつはとても興味があるのです。

 

今日は,そんな脳研究の最新のお話を聴く機会がありました。

 

女性は,どういうプロセスで「母親」になるのか。

女性を「母親」にすることに関与する脳部位はどこなのか。

母親や父親が我が子を愛しく感じるはたらきは,脳のどこが担っているのか。

 

そんなお話の流れのなかで,「息子が母親を愛しく感じるのは…」といった研究の話題が出てきたのです。

 

小学生,中学生,20歳の男児(男性)が自分の母親の笑顔を見たときに示す脳の反応の違いを調べてみたら…,

 

小学生のうちは,母親が息子を愛しく思うのと同じような脳部位に活動が見られていたのに,中学生になると活動のパターンが変化して,20歳になると特異的な活動がほとんどみられなくなるのだとか。

 

男の子の母親という立場で聴くと,ちょっと寂しくなる話ですが(フロアからもちょっと切ない笑いが漏れていました…)それってすごく大事なことなんだろうなぁ…とも思い至って。

 

だって,男性が成人したのにお母さんへの愛でいっぱいだったとしたら,…その男性が自立することが妨げられるかもしれませんよね。

 

親元を離れたり,新しい家族を作ったり,そういう外の世界へ目を向けて動くべき時期には,自分の心の中で「母さんは特別な存在」という位置づけが弱まっていかないといけない…。

 

脳活動も,親離れして自立に向かっていけるように変化している,そんなエビデンスのひとつになっていくデータなのかな,ととても興味深くお話を聴いていました。

 

人間の柔軟性って本当に面白いですね…。

 

息子が成長するにつれて,我が子に対する母親の脳活動も変化するのかな(子離れ脳?)なんて考えながら会場を後にしたのでした。

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コメント: 5
  • #1

    森戸やすみ (土曜日, 30 10月 2010 17:18)

    面白いですね!
    女の子の脳はどういう反応なんでしょう?
    (`・ω・´)

  • #2

    福島五夫 (日曜日, 31 10月 2010 22:09)

    男ばかり3人。おふくろ、かわいそうだったかな。いま、1男、2女の父。67でHPやBlog、Twitter…Googleの各種機能も使いこなそうと精いっぱい背伸び中。長男が一番面倒見がいい。娘とはどうも話が通じない。妻はうまく付き合ってるのに…。Twitter「nansounotora」です。フォロー、ありがとうございます。頼まれて、発達障害のお子さんのいる方たちのグループの活動を見学します。医師は協力的なのに、教師の理解が足りない、とのこと。館山市長選に忙殺されて、上記Blog「浮浪雲」は休眠中です。

  • #3

    child-mental-health (火曜日, 02 11月 2010 01:10)

    > やすみさん
    そうなんですよ,まだ研究途中なのだと思いますが,まずは男児のデータだけ集めているようでした。
    女の子だと,どうなんでしょうね?
    私も気になります!

  • #4

    child-mental-health (火曜日, 02 11月 2010 01:14)

    > 福島五夫さん
    コメントありがとうございます。
    Twitterのほうでも,どうぞよろしくお願いします♪

  • #5

    福島軍平 (土曜日, 30 7月 2011 22:06)

    五夫兄
    「福島五夫」で検索したら出て来ました。僕も逸平くんに面倒かけてブログを始めました。「軍平の非まじめ日記」がタイトルです。そのうち「踏み絵の会」のHPやら中高校時代の同窓、矢島君、逸平くんと連携して「生老病死研究会設立津準備委員会」をfacebookグループで立ち上げました。まだツィッターまでいきませんが、僕の目論見には有効だそうで、ブログが落ちついたら始めます。「おふくろがかわいそうだったかな」。間違いないでしょう。和子はおっかさんの胃ガン切除で赤湯に行ってます。
    軍平