船頭が多くても…

昨日の記事への反響が大きくて驚いています…たくさんの方に読んでいただき感謝♪

 

今日も,その会食での話題です。

やはり発達障害の告知の話で盛り上がったのですが,先生は長年地域で臨床していらっしゃるなかでこどもの診療をしている医師や機関といろいろ接点がおありだったようで,いろんな先生の診療スタイルをよく知っていらっしゃいました。

 

たとえば,△△先生はたったひとつのエピソードからすぐ「アスペルガーです」って判断してお母さんに伝えちゃう,とか。

 

たとえば,**先生はいろいろな検査をしてはよくわからない病名(?)をつけてるらしい,とか。

 

…そんな話を聞きながら,私のあたまの中はまた考え中モードに入っていきました。

 

たしかに,発達障害の診断を意識して診療をされる小児科医や精神科医が増えてきているためか,私の診察室でもこれまでに他の医療機関で診断を受けたり診断のための検査を受けたりした経験のあるこどもさんが最近多くなっています。

 

私がお会いしてお子さんの様子を見たりお母さんお父さんのお話を伺ったりしてたどりついた状態像や診断と,前の先生のところで親御さんが聞いていらっしゃる診断名が同じこともあれば,違うこともあります。

 

大事なことは,診断が一致するかしないか,ということではないんじゃないかな,と私は思うのです。

 

もちろん思いつきや勘(?!)で診断をつけられたらお子さんやご家族はたまりませんが,きっとそれぞれの先生がそれぞれの視点でその診断名を選んで伝えていらっしゃるんですよね。

 

その診断名にあてはまると判断した根拠があったり,そういうふうに考えることがその後の支援に役立つという思いがあったり。

 

だから,もしも前の先生と自分の出した診断が同じなら,「私もやはり前の先生と同じように判断しました」ってお伝えして,その判断した理由とこれからやっていきたいことを親御さんにお話ししたい。

 

もしも前の先生と自分の判断が違ったら,なぜ私が今回のような結論を出したのかをお話しして,前の先生の判断との違いもちゃんと説明したい。

 

どちらが正しい,どちらが間違い,ということではなくて,そのときそう判断された理由というのがちゃんとあるはずだと思うから,なぜ違う診断名が出てきたのかというところもしっかりお伝えしたいな,と思うのです。

 

大切なのは,診断名が違っているかどうかということではなくて,ひとつの状態はいろんな見方ができること,ひとつの状態がふたつの特徴のミックスだということもあること,お子さんの状態はずっと一定じゃなくて変化していくものだということ…そんな曖昧な「診断」というものは結局は今お子さんの支援に役立つためにあるのだ,ということだと私は思います。

 

船頭がたくさんいて,いろんな判断が出たっていいじゃない?

 

みんなの思いは「その子の役に立ちたい」というところで共通してるはずだから。

 

そこだけは親御さんやお子さんにお伝えしておきたいな,と思うのです。

 

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