2010年

12月

03日

ADHD(1) 注意欠如多動性障害って…

ADHDという略称のほうが知名度が高いかも知れませんね。

ADHDでは,次の3つの特徴がみられるために学校生活や家庭生活に困難を抱えやすくなってしまいます。

 

(1) 不注意

ついうっかり,という失敗がどうしても増えてしまいます。たとえば,

  • 勉強していてケアレスミスが多い
  • 遊びや宿題などで注意力を持続できない
  • 上の空で話を聞いていないように見える
  • 必要なものをなくしてしまう
  • 毎日の活動をし忘れる

学校生活やおうちでの生活にあてはめて考えてみると…先生やお母さんお父さんに注意されたり怒られたりしそうなことが結構並んでいますね。

 

(2) 多動性

(3) 衝動性

このふたつを厳密に分けるのはちょっと難しいですが,多動性とは文字どおりよく動いてしまうこと,衝動性とは抑えるべき場面でコントロールが効かずについついパッと行動してしまうことです。たとえばこんな現れかたをします。

  • 座っておくべき場面でじっと座っていられない
  • 必要なくても走り回る
  • たくさん喋りすぎる
  • 順番が待っていられない
  • 他人にちょっかいをだす,邪魔をする

こちらの特徴も,やっぱり集団で活動する場面では特に支障が出てしまいそうです。

 

でも,そもそもこどもたちは活発でよく動くもの。どこまでが「元気なこども」でどこからが「多動のこども」なのか線引きをするのはちょっと難しそうですよね。

 

診断をする上では,たとえば元気よく動き回るという特徴が家・学校・外出先などどこでも同じように現れているかどうか,その年齢で期待されるコントロールの効かせかたができているかどうか,といったことを,親御さんや学校の先生など複数のおとなの方にお聴きして丁寧に確認していく作業が必要になってきます。

 

ADHDの特徴である不注意・多動性・衝動性がなぜみられるかというと…脳のなかの自分を制御する働きをする脳部位(主に前頭前野という,おでこに近いあたりの脳の場所)がうまく機能していないからだといわれています。

 

わがままなわけでも自分勝手なわけでもなく,「こうすればいい」「今はこうするべきだ」とわかっていても,どうしてもお子さん自身が自分の行動をコントロールする脳のはたらきがうまくいかず,結果としてうっかり忘れたりチョコチョコ動いてしまったりサッと手が出てしまったりする状態,といえるかもしれません。

 

大切なことを忘れたり,目立って余計なことをしてしまうことが多いので,どうしてもまわりのおとなたちとの関係やこども同士での関係が悪くなってしまいがちなのがこのADHD。

 

もっともっと,「脳の特徴」として理解してもらえることが増えたらいいなぁ,と思います。

 

ADHDのお子さんと関わるコツなどは,次回へ続きます。

 

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