2011年

1月

06日

うちの子,努力しようとしないんです…?

以前,ある親御さんからいただいた質問です。

「こちらへ受診したのはほかでもない,この子が何に対しても努力をしないんです。そんなことじゃ将来困るよっていくら言っても,何でも途中で投げ出すんですよ。勉強はもちろんだけど,遊ぶことや楽しいことに対しても…」

 

お母さんのお話はこんなふうに続きました。

 

小さい頃は何でも楽しそうに挑戦する子だった。

 

水泳,テニス,剣道…やりたいと言ったものはできるだけさせてやろうとしてきた。

 

水泳でもテニスでも,ちょっとやってるうちに長く泳げるようになったりうまくラケットに当たるようになったり,上達してきて。

 

でも,「じゃあ次は膝を曲げずに」「もっと腕を後ろにひいて」と本格的に教えようとすると,そこでやめてしまう。

 

最近では「◇◇をやりに行こう」「△△へ出掛けよう」といくら誘っても,全然積極的に動こうとしなくて…と。

 

 

「何でもいきなり上手になったり,いきなり身についたりはしないのよ。がんばった人だけが大きく花を咲かせることができるんだからね」

 

診察室でもお母さんがお子さんに一生懸命説明しておられました。

 

 

お母さんのおっしゃること,ごもっともです。

 

何でも,練習もしないのにみるみる上達したりはしませんよね。もちろん,最初から天性の素質があってセンスのいいお子さんはいるかもしれないけれど,それでも繰り返し練習してこそ上手になるもの。

 

でも。

 

もしかしたらお子さんは,「努力が報われる,努力したら嬉しいことが待ってる」という体験をしてきていないのかもしれません。

 

あるいは,「なかなかうまくいかないけどもっとがんばりたい!」と思えるほど好きなもの,夢中になれるものに出会えていないのかもしれません。

 

それとも,「つらいけどこれは将来の自分のためになるから今がんばってみよう」と考えられるほど,自分のことを大事に思っていないのかもしれません。

 

 

努力するには,努力を継続するためのエネルギーが必要。

 

エネルギーの出どころはいろいろ考えられるし,ひとつだけとは限りません。

 

エネルギーが得られていない状態では,いくら努力することが大事だとわかっていてもがんばれないんじゃないのかな,と私は思うのです。

 

親御さんはじめ,まわりの人にはお子さんの代わりにがんばってあげることはできません。

 

でも,エネルギーを貯めるために協力できることはきっとあるはず。

 

時間は掛かるかもしれないけれど,がんばりエネルギーをいっぱい貯められるよう,まわりの人で力を出していけたらいいですね。

 

もちろん私自身も,その役目の一端を担わせていただけたら嬉しいな,と思います。

 

こんなときどうする?