2011年

1月

23日

うちの子,ホントにダメなんです…?

診察室で初めてお会いするときに特に感じることなのですが…。

親御さんが,お子さんについての心配事や困りごとを話してくださりながら,

「こんな感じで,本当にダメな子なんですよ…」
「こんなこともできなくて,情けないです」

といったことばを挟まれることがよくあります。

こうしたことばは謙遜かもしれないし,ご家族がいかに困っていらっしゃるのかを私に強調して伝えてくださっているのかもしれません。


たとえば,なかなか時間が守れないお子さんの場合。

「この子が時間を守らないせいで,家族も予定が立たなくて困ってしまうんです」というのはたしかに事実なのだろうと思います。

でも,「こいつは時間も守れないようなダメなヤツなんです」となると,ちょっと意味合いが変わってきますよね。


もしかしたら,お子さんは時間を守るのが苦手だけど,それを自覚していろいろ工夫しながらがんばっているところかもしれません。

そして,たしかに時間を守るのは苦手かもしれないけど,他人に優しかったり粘り強かったり正義感にあふれていたり…とほかにステキなところがいっぱいあるかもしれません(いや,あるはずです!)。


それなのに,自分の目の前でお母さんお父さんが「ダメな子」「情けない」と口にされるのを聞いたら…,

「お母さんは僕のことを認めてくれていない」
「どうせ僕は情けない子なんだ…」

とお子さんは本当に悲しい気持ちになってしまうと私は思うのです。


お母さんお父さんにお願いです。

お子さんについての心配事・困りごとについて話していただくときには,困っていることの事実の部分をぜひ詳しく聞かせてくださいね。

できるだけ,お子さんの全人格を否定するようなことばは診察室では(もちろんご自宅などでも)使わないようにしてあげてください。

そして,できることなら。
「こういうところは苦手なこの子だけど,こんないい一面もあるんですよ」というお話も聞かせていただけたら嬉しいです。そういうお子さんの強みが困りごと解決のカギになることもありますから,ね。

こんなときどうする?