真摯に学ぶということ

昨日の記事に書いた,お問い合わせ電話のお話の続きです。

たまたま今日,経過報告のメールをもらいました。

まだ支援のスタートラインではあるけれど,この機関と連携しようとか,ご家族にはこんな段取りで来院をお願いしようとか,先生のなかで最初のプランができあがったとのことでした。


Twitterでもつぶやいたのですが,この先生の真摯な姿勢にはいつも驚かされます。

今もとっても忙しい病院に勤めていて,外来でひとりの患者さんに割ける時間も本当に短いだろうと思うのです。

それなのに,「難しいケースだな」と感じたら診療の合間にすぐ相談の電話を掛けてみて。

「うちの病院じゃ診られそうにないからそっちの病院に紹介するね」なんて言わなくて。

(…実際,発達障害特性があると疑われた時点で「うちでは対応できませんから」と言われてこちらへ紹介されました,といらっしゃる患者さんも結構多いのです。)


成人の患者さんを主に診察している精神科医の先生方にも発達障害の診療に関心をもっていただいて,少しずつ慣れていただけたらいいな…とは常々思っているところです。

けれど,生育歴で注目するところとか,発達・心理検査の読み取りかたとか,特性に応じた支援の組み立てかたとか,やっぱり従来の精神疾患の理解のなかで求められた知識とはずいぶん違うものが求められるし,こういう理想はあっても現実には「それどころじゃない」とおっしゃる先生方の気持ちもとてもよく理解できて。

でも,この先生みたいにひとつの事例を通してそのケースで必要となることや支援ネットワークの考えかた,検査所見を生活場面に活用するコツなどありとあらゆることにひととおり関心もちながら情報を集めて疑問を解決して,その知識を実際に活用して支援に取り組んでいただいたら,もうそれだけで発達障害診療の技を自然に身につけていただけていると思うのです。


知りたいと思う気持ち,自分で取り組んでみようという気持ちが,どんどん新しい道を拓いてくれる…この先生の行動はそんなことを教えてくださっているようにも思います。

どうしたらたくさんの先生方に関心をもっていただけるかを考えなくちゃいけないな,と思うと同時に,私自身も未知のことにたくさん関心をもって,積極的に知識や情報を取り入れていきたいな,とも感じたできごとでした。

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