2011年

4月

25日

発達障害と手帳 その3

発達障害と手帳について,第3弾。

今日も精神障害者保健福祉手帳のお話です。

前回,精神障害者保健福祉手帳の申請には精神科初診から6ヶ月以上経過していることが必要と書きました。

別に半年以上定期的に精神科受診を続けていなければいけないということではないのですが,それでも6ヶ月という縛りが咄嗟のときにネックになることはありえます。

たとえば,勉強には困っていないけどお友達となかなかうまく過ごせていないお子さん。
児童精神科は受診していなかったけれど教育相談には継続的に通っていて,その流れの中で年度の変わり目が近付いた頃「もしも手帳があれば,来年度の支援体制を組み立てやすい」という話が出た場合。

たとえば,就職活動が思うようにいかない大学4年生。
就職の難しさや苦しさについて先生などに相談しているうちに「発達障害特性があるかも」と指摘されて,精神科を初めて受診して診断もわかったけれど,あと3ヶ月で大学は卒業…という場合。

それ以外にも,今すぐにでもアクションを起こしたいけれど手帳が取れるまではちょっと身動きが取れない,といったこともあるだろうと思います。

そんなときにぜひ思い出していただきたいことがあります。

それは,初診は「厳密な意味での精神科受診」でなくてもかまわないことがある,ということです。

たとえば,成人してから精神科を初めて受診したというケースでも,幼い頃に発達の問題が心配で小児科や小児神経科を受診したことがあったり,学校などでうまくいかないことがあって小児科や児童精神科に一度でも受診したことがあったり,あるいは児童相談所へ紹介されて判定を受けたことがあったり。

要するに,発達障害の特性のことで幼いときに医師と会っているとしたら,それが精神科医ではなくたとえば小児科医であっても,医療機関でなく児童相談所のような行政機関であっても,遡ってそこを「初診」と考えることができる可能性が高いのです。

どの時点を初診とするかは,実際には診断書を書く医師が判断することになると思うので,精神科や児童精神科を受診したときにはぜひ幼い頃の受診・相談歴などについても細かく伝えるようにしてくださいね。

手帳を必要とするひとに,できるだけ早く必要な支援が届きますように…。

さて,このシリーズも次回がいよいよ最終回の予定です。お楽しみに!

発達障害について