本当に知ってほしいのは

ここ数年,自閉症スペクトラムがテーマの講演を何度かさせていただくなかで,ちょっとしたジレンマを感じていました。

あまり自閉症スペクトラムや広汎性発達障害という概念に関する情報が普及していないところへ「どんなものか知りたい!」というニーズに応えるためにお話をしに行っていたので,

「こういうことが苦手なために,こんなことに難しさを感じているこどもたち(おとなもですね)がいます」
「こういうことが困難なのは,生まれつき“3つ組”という特徴をもっているからであって,怠けや努力不足ではないんです」

といった内容を中心に説明していました。

こんなふうに他の人には気付かれにくいところで苦しんでいるこどもたちがいるんですよ,気付いてあげてくださいね,とお伝えしたくて。

でも,3つ組の特徴を知って自閉症スペクトラム特性に気付いてくださる方が増えるにつれて,この情報提供では不十分だということがだんだん見えてきました。

それは,
「この子は自閉症スペクトラム特性をもっているようだ」
「がんばってるけど,こういうことは難しいんだね」
で話が止まってしまうこと。

苦しさやしんどさの理解にはつながっていても,支援の道筋が見えてこないんですよね。

支援者がその子の困難の背景にある自閉症スペクトラム特性を見つけて,納得して終わっちゃう,という感じと言えばいいでしょうか。

3つ組に関する情報がある程度普及してきた今,もっと支援に役立つような情報提供を行っていかないといけないな,と今考えているところです。

あたまのなかには自分が漠然と思っているものはあるのですが,次の講演までにそれを誰かに伝えられるようなかたちにちゃんとまとめたいなぁ…じっくりプランを練ってみたいと思います。

自閉症スペクトラム