カジュアルな「対人援助」?

学校の先生と「対人援助」の話,もうひとつ続けてみようと思います。

私が高校生だったときのこと。

ものすごく「対人援助」の上手な先生がいらっしゃいました。

結構年配の男性の先生だったのですが,普通に教科指導する先生ででありながらその先生の控え室にはいつも保健室以上に生徒が集まっていました。

先生がやっていらっしゃることといえば,毎日生徒が自主勉強してきたノートを朝提出するとその日の放課後には添削しておいてくださったこと,それから控え室の冷凍庫には一箱6本入り・10本入りのアイスキャンデーが常備されていたことのふたつ。

「女の子が来てくれたら嬉しいもんだよ~,俺も男だから当たり前だ!」なんて冗談めかして言っておられたけど,このふたつのことを理由に,朝も夕方もそして昼休憩もとにかくその先生の部屋を生徒たちが訪れるわけです。たしかに女生徒が圧倒的に多かったですが(笑)。

そして先生は,始業前も昼も放課後も,部屋を訪れた生徒たちといっぱいおしゃべります…,

今思えば,先生にとってただ生徒と話すのが楽しかったというわけではなくて,教室とは違う環境で生徒たちの噂話とか打ち明け話とかを聞きながらさりげなく情報収集して,こっそり個別的な支援に活用していらっしゃったんだと思うのです。生徒のほうも,普段から気軽に話せる雰囲気がわかっているので,自分から聞いてほしいことを話しに行くにもハードルが低かったと思います。

いつも飄々として,生徒に親しそうに接近してみせるような先生ではなかったけれど,じつはいちばん生徒のことを親身になって支えてくださっていた先生だったかもしれません。


もちろん,今の学校環境でこの先生のような行動が許されるかどうかはかなり疑問です。

でも,学校のなかで生徒を支援する方法はいろいろある…というモデルのような先生だったと,今になってようやくこの先生のありがたさを実感します。

決して模範的ではないかもしれないけど,こんなカジュアルでインフォーマルな「対人援助」に積極的に取り組んでくださる学校の先生方が増えてくれたら嬉しいなぁ…なんて密かに願っています。

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