ちょっぴり日記ブーム

診察室に自分の日記を持ってきてくれる患者さんが数人います。

「もっと自分のことを知ってもらいたいので」と自発的に持ってきてくれるようになった患者さんもいて,楽しみに読ませてもらっていますが,最近はちょっと違うパターンが増えていて。

こちらから見ているといろんなことがうまくできているのに,どうしても自分に自信が持てないという人に,日記を書いてみようよ,と私のほうから声を掛けているのです。

診察室の会話のなかで,「そんな大変なできごとがあったのに,いいかたちで対処できたんだね」などとお伝えしても,「いや,それはたまたまそうなっただけで…」とどうしても自分の努力や判断のためだと認めてあげられない。

そこで,詳しくそのときのことをお聞きしてみると,いい判断に至るまでに悩んだプロセスとか,以前似たような場面で失敗したこととか,うまくいったなかでの小さな後悔とか,そんなものがごちゃまぜになって「今回,実際に自分の判断でいい結果を出せた」というせっかくの成功体験が薄れてしまっている…,

そういう残念なことが何人かの患者さんにみられたのです。

じゃあ,日記にはまず実際に起きたできごとだけ書いてみよう。
そのとき考えたことや思い出したこと,あとで振り返って思ったことは,別の色のペンで吹き出しのように書き加えてみよう。

そんなふうに伝えたら,ごちゃまぜのなかから実際に上手に対応できたことを取り出して文字にすることができて,そして「ついネガティブなことをセットで思い出してしまう自分の癖」にも気付くことができるようになった患者さんが何人もでてきました。

その日記をもとに,診察室で一緒にまた「うまくできたことの振り返り」もできるようになって,一石二鳥!

日記を書くメリットも感じてもらえるようになると,自然に続けてもらえるようにもなってきて,いいこと尽くめです。

きっとおうちで思い悩みながら書いてくれているであろう患者さんたちに感謝しながら,また次の日記を読ませてもらえるのが楽しみな毎日です。

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