2011年

6月

30日

前もって動く…

今日,ふと思い出したことがあったので書き留めておきます。

以前,あるベテランの小児科医の先生から患者さんをご紹介いただいたときのこと。

かなり激しい身体の症状が出ている女の子だったのですが,おそらくこころの問題からくる症状だろうということで,こちらへ紹介してくださったのでした。

もちろんこれまでの経過や治療の流れなどが詳しく書かれた紹介状も持ってきてくださって,お母さんは診察室でこうおっしゃいました。

「ヤマダ先生(仮名)が『僕はこの先生(= 私)に絶大な信頼を寄せているから,是非行ってみなさい』っておっしゃるんで,安心してこちらへ来させていただきました」

お母さんもお子さんもニコニコ。

私は一瞬ドキッとしつつ「いえいえ,こちらこそヤマダ先生にはいつもお世話になってばかりで…」と恐縮顔でお答えしました。


何にドキッとしたか…,って?

当時の私,ヤマダ先生とはまったく面識がなかったのです(笑)。

おそらく,ヤマダ先生だって私のことをほとんどご存じなかったはず。

それでも,患者さんとご家族に安心して信頼して私の診察室へ足を運んでいただくにはどうすればよいか…と考えて「絶大な信頼」というお墨付きのことばを添えて紹介してくださったのだと思います。

結果的にこの患者さん,私は大して何をしたわけでもなかったのですが,あっという間に症状がよくなって診察室を卒業していきました…。

そして,このケースがご縁でその後ヤマダ先生と親しくさせていただくようになりました(笑)。

こういう工夫が治療効果を高めることもあるわけで,それは患者さんやご家族や診療に携わる私たち全員にとって喜ばしいこと。

ちょっと私にはうまく真似ができそうにないスゴ技ですが,もっともっと経験を積んだらいつか試みてみるぞ!…と密かに温めておくことにします。

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